目次
インプラントは
絶対ダメ？
やめたほうがいい？
「インプラントはやめたほうがいい」「絶対にダメ」インプラントに対してマイナスイメージを持たれている方は少なからずいらっしゃいます。
ただ、多くの方がインプラントに対して正しい知識を持たれておらず、漠然と良くないものと思っているように感じます。
ここではインプラント治療で後悔しないために、インプラントの正しい知識・やめたほうがいいと言われている理由などについて説明していきたいと思います。
インプラントとは
インプラント治療とは、虫歯や歯周病などで歯を失ってしまった箇所に、インプラント体を埋め込み、その上に上部構造と呼ばれる被せ物を入れる治療法のことです。
どの治療法にもメリットもあればデメリットもあります。それはインプラント然りです。
インプラント以外の選択肢も含め、事前に理解しておくことがまずは大切です。
インプラントのメリット
- 天然歯と同じように噛める天然歯があった時と同じ感覚でしっかりと噛むことができます。
- 周りの歯への負担が少ない残っている歯を守ることができます。
- 見た目がきれいになる白いかぶせ物を入れることで審美性も改善できます。
- 顎の骨が痩せるのを防ぐインプラントで適度な刺激が加わることで顎の骨が痩せるのを防いでくれます。
インプラントのデメリット
- 手術が必要インプラント体を埋入する手術が必要になります。重篤な全身疾患のある方、妊娠中の方は手術を受けられません。
- 治療期間が長くなるインプラントと骨がくっつくまで、約3～6ヶ月の期間待つ必要があります。
- 費用が高い保険が適用されないため、費用が高額となります。
インプラント以外の選択肢
失った歯を補う治療には、入れ歯・ブリッジ・インプラントの3つの方法があります。
３つとも一長一短でメリットもあればデメリットもあります。
その中で患者様が求めていることが叶う方法を選択するのが良いかと思います。
当院ではそれぞれの違いをまずはしっかり説明させていただき、患者様とご相談の上、治療方針を決定するようにしています。
インプラントをやめたほうがいいと言われる理由
インプラント治療を検討する上で、「インプラントはやめたほうがいい」と一定数声が上がる理由を知っておく必要があると思います。
なぜ、インプラントはやめたほうがいいと言われるのか、考えられる理由をいくつか挙げていきます。
- 手術の問題
インプラント治療には外科手術が必要不可欠です。
歯ぐきを切って骨を削ると聞くと躊躇してしまう気持ちもわかります。
ただ、実際には手術といっても皆さんが想像される全身麻酔下での大規模なものではなく、歯を抜く処置と同等の侵襲レベルで済むことが多いです。
また、手術への不安が強い方には麻酔科の専門医による静脈麻酔で眠っている間に処置を受ける事も可能です。 - 費用の問題
インプラント治療は保険が適用されないため、他の治療法と比べて費用負担が大きくなる傾向があります。
ただし、お口の中で10年20年と使うもので、周りの歯に負担をかけずに天然の歯があった時と同じように嚙めるという恩恵を考えると非常に価値が高い治療法ではあります。
とはいえ、決して安い金額ではないため無理をしてでもインプラントにする必要はないと思います。
他の選択肢も検討しつつ、ご自身が納得した治療法を選ぶのが何より大事だと思います。 - 治療期間の問題
インプラント治療は入れ歯やブリッジに比べ、治療期間が長くなる傾向にあります。
理由としては、インプラントと顎の骨がくっつくまでの間に約3-6ヶ月待つ必要があるからです。
ただし、その期間中は待時期間のため通院が必要なわけではありません。
トータルの通院回数であればそこまで大差がないのが実際です。 - リスクの問題
どの治療にも言えることですが、インプラントにも当然リスクはあります。
インプラントの代表的なリスク
としては
①手術中のリスク
・手術時の神経や血管へのダメージ
②手術後のリスク
・インプラントと骨がくっつかなかった
③将来起こりうるリスク
・メンテナンス不足によるインプラント周囲炎
・歯ぎしり、食いしばりによる上部構造の破折、脱落
歯科治療において、リスクが全く存在しない状態というのはありえないです。治療のリスクを限りなく0にするための正確な診断や準備、患者様への説明が重要かと思います。 - メンテナンスの必要性
インプラント自体は虫歯にはなりませんが、天然の歯と同じように歯周病菌に感染することがあります。
インプラント周りの炎症のことをインプラント周囲炎と言います。
インプラント周囲炎が重症化すると、最悪インプラントの脱落に至ることがあります。 インプラントに限らずですが、治療の予知性を高めるためには、歯科医院での定期検診と適切なセルフケアが必要です。 - 金属アレルギーの問題
インプラント体にはチタンという金属が使われます。
金属アレルギーを引き起こすリスクが全くの０というわけではないですが、金属アレルギーのリスクが低く、生体安全性が高い材料です。 ペースメーカーや人工関節にも使われ、信頼性の高い材料でもあります。
インプラントはダメな治療ではない
インプラント治療には、確かにデメリットやリスクは存在しますが、それをしのぐメリットも多くあります。
それはどの治療においても同様に言えることです。
患者様が求められていることが、どの治療法ならば叶うのかを知り、その上でデメリット部分も受け入れることができるかどうかが大事かと思います。
患者様毎に自分にあった最適な治療というのは変わってくると思います。あとあと後悔のないように、担当の先生とよく相談して決めるようにしましょう。
