歯ぎしりとは

歯ぎしりとは無意識下で歯をギリギリとすり合わせたり、ぐっと噛み締めることを言います。
起床時に顎の痛みや疲れがある、最近歯がすり減ってきた、肩こりや頭痛が辛い・・もしかすると、睡眠時や日中に歯ぎしりや食いしばりをしているのが原因かもしれません。
歯ぎしり セルフチェック
- 歯ぎしりを家族や友人から指摘された
- 朝起きると顎が疲れている
- 歯がすり減ったり、
 欠けたり割れたりした
- 詰め物がよく外れる
- 歯の根元がくさび状に欠けている
- 頬の内側や舌に歯型が付いている
- 知覚過敏がある
- 肩こりや頭痛がある
チェックリストに当てはまる方は、歯ぎしりをしている可能性が高いです。
気になることがあれば歯科医院へ相談してみましょう。
歯ぎしり 原因
日本人の約70%の方が歯ぎしりを経験してその自覚がないと言われています。
その中にはギリギリ音をさせるのもあれば、音のしない歯ぎしりもあります。
歯ぎしりの原因は、はっきりと解明されていませんが、ストレスが大きな要因とされています。
歯ぎしりをすることで、ストレス反応を和らげる効果があるとも言われています。

歯ぎしりする人の性格
歯ぎしりとストレスは密に関係しています。
ストレスを抱えやすいという点から、歯ぎしりをしやすい人の特徴もあるようです。
①多忙な方
②競争心が強い方
③頑張りすぎちゃう方
④ストレスを溜め込んでしまう方

歯ぎしり 治療・対策
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マウスピース(ナイトガード)型取りをしてマウスピースを作製し、日中や就寝時に装着します。 
 装着することで顎の筋肉が安静化され、歯ぎしり・食いしばりの改善が期待できます。また、歯のすり減りやのつめ物の脱離を防ぐこともできます。 
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ボツリヌス注射ボツリヌス注射とは、無毒化したボツリヌス菌を筋肉に注射し、一時的に筋肉の緊張を和らげる治療のことを言います。 
 ボツリヌス注射は美容整形などで小顔目的で用いたりしますが、歯科では咬む力を弱めるために使用します。
 効果は約3-5ヶ月ほどで、保険適応外の治療となります。
 費用は33,000円(税込)/回となります。 
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筋マッサージ歯ぎしりが強い方は、お口周りの筋肉がとても緊張しています。 
 お口周りの筋肉はたくさんありますが、胸鎖乳突筋、側頭筋、咬筋をマッサージし凝りをほぐすことで症状が改善することがあります。 
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ストレスを発散する歯ぎしりの主な原因はストレスと言われています。 
 趣味や運動や規則正しい生活など、日頃のストレスを溜めずに発散することで歯ぎしりの行動を減らせる可能性があります。 
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TCHの改善日中、無意識に歯を食いしばる癖のことをTCH(上下歯列接触癖)と言います。 
 パソコンやスマホやリモコンなど目につく場所に、歯を離してリラックスすることを意識付けする目印を置きましょう。
 意識付けを2-3か月続けることで、習慣化され食いしばり癖が減ってきます。 
 
                    「TCHについて」を詳しく見る
歯ぎしり 費用
マウスピース(ナイトガード)
マウスピース(ナイトガード)保険適用で約3,000-5,000円程度となります。
ソフトタイプとハードタイプがあり、費用がそれぞれ変わってきます。
| マウスピース(ナイトガード) | 約3,000〜5,000円 | 
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ボツリヌス注射
自費診療で1回33,000円(税込)となります。
| ボツリヌス注射 | 33,000円(税込)/1回 | 
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歯ぎしりの種類
歯科では、歯ぎしりのことをブラキシズムと呼んでおり、大きく3つの種類に分かれます。
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グライディング(歯ぎしり)グライディング型は、上下の歯をギリギリと擦り合わせる行為です。 
 主に寝ている間に無意識下で起こります。 
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クレンチング(食いしばり)上下の歯をギューッと強く噛みしめるタイプです。 
 クレチングは日常生活の中で習慣化してしまっている方が多いです。
 このことをTCH(上下歯列接触癖)と言います。 
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タッピングタッピングをされる方は比較的稀です。 
 日中でも上下の歯をカチカチと噛み合わせる行為のことを言います。 
歯ぎしりがもたらす悪影響
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- 歯が欠ける歯ぎしりの力により、歯が削れたり、欠けたりします。
 特に就寝中は、覚醒時とは比較にならないほどの強い咬合力がかかります。
 その力はなんと約250kgとも言われています。
 ご自身の歯を守るためにも、睡眠時にかかる力のコントロールをすることが大切です。
- つめ物、かぶせ物が外れる強い力が加わると、歯のつめ物やかぶせ物が欠けたり、外れてしまうことがあります。
 割れ方によっては、最悪歯を残すことができないこともあります。
- 虫歯や歯周病になりやすい歯にできた小さな穴やクラックと呼ばれるヒビから汚れが入り、虫歯ができやすくなります。
 また、強い力がかかると、歯を支えている骨が溶け、歯周病を重症化させることがあります。
- 歯がしみる歯ぎしりによる強い力が加わると、歯の根元の部分が欠けてきて、象牙質が露出し知覚過敏を引き起こすことがあります。
 冷たいものや熱いもので歯がしみやすくなります。
 
- 歯が欠ける歯ぎしりの力により、歯が削れたり、欠けたりします。
- 顎関節症になる歯ぎしりによって、筋肉や噛み合わせなどにも異常が起きます。
 そうすると顎が痛くなったり、音がしたり、口が開きづらくなったりし、顎関節症を引き起こします。
- 肩こりや頭痛がする歯ぎしりによる強い力が加わると、周りの筋肉も緊張します。
 そして、お口周りの筋肉は肩や首や頭にもつながっています。
 筋肉が強張ることで肩こりや頭痛を引き起こします。
歯ぎしり 子供
大人だけでなく、子供も歯ぎしりをします。
歯が生え始める生後6ヶ月頃から始まると言われています。
大人のようにストレスが原因ではなく、成長過程の生理現象になりますので基本的には心配はありません。
但し、歯が大きく欠けたり、ぐらついてきた場合には一度歯科医院を受診することをオススメします。
歯ぎしり まとめ
歯ぎしりは無意識に行っていることがほとんどで、ご自覚されている方が少ないです。
しかし、気づかないうちに歯や周りの組織にダメージが蓄積されていきます。
ご指摘を受けたり、心当たりのある方は早めに歯科医院を受診しましょう。
 
             
                    