歯周病は完治するの?
こんにちは。松戸駅前歯科です。
歯周病は歯医者に行けば完治する病気。
そう思われている方は多いのではない
でしょうか。
結論から言うと、歯周病は完治することは
ありません。常に再発のリスクがつきまとう
病気になります。
今回は歯周病が完治しない理由について紹介
していきたいと思います。
完治しない理由
歯周病が完治しない理由として、歯周病菌は
常在菌といって常にお口の中に生息している菌だからです。
この菌はどんなに歯ブラシを頑張っても、
歯医者さんでクリーニングをしても完全に
駆逐することはできず、潜伏し常に歯周病の
再発を狙っていると言われています。
じゃあ、歯周病は一度かかったら諦めるしかないのか?
いいえ、そんなことはありません。
菌とうまく共生することが大事なんです。
次の段落で詳しく説明しますね。
大事なのは共生すること
人は常に菌とともに生きています。
そして、菌は必ずしも悪ではないです。
聞き馴染みがある代表例としてビフィズス菌
などがあり、身体の健康を守る菌も多く
あります。
人にとってプラスにもマイナスにも働くのが
菌で共生するパートナーです。
大事なのは共生し、均衡関係を崩さないこと
です。
歯周病の場合ですと、歯周組織
(歯肉など歯を支える周囲組織)と菌との
共生関係が崩壊することで発症します。
均衡関係が崩れる原因は幾つかありますが、
その中でも最大の原因は菌の病原性が高まる
ことにあると言われています。
病原性を高くしないために
低い病原性のままであれば、歯周病は
発症せずに歯周状態も良好なまま維持する
ことができます。
歯磨き不足や細菌の温床となる歯石が
ついたままだと、菌が多くなり均衡関係が崩れ歯周病の発症を促します。
日頃のケアや歯医者さんでの歯周治療に
よって菌数を減らし、病原性を下げることで
歯周病状態を良好な状態に戻すこと
ができます。
また、歯周病の病原性を高める原因として
歯ぐきからの出血があります。
血に含まれる鉄分は歯周細菌の大好物
であり、歯周病を急速に悪化させます。
歯ブラシをした時に、「あれ?歯ぐきから血が
出るようになった」は歯周病発症のサインです
ので注意してください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
歯周病は完治することはなく、常に再発と
隣り合わせの病気です。
お口の中の菌との均衡関係を守るためにも、
ご自身のセルフケアと歯医者さんでの
定期検診によるプロケアの両輪を回し、
歯周病を予防していきましょう。
【参考図書】
「歯科衛生士のための21世紀のペリオドントロジーダイジェスト」
[著]天野敦雄(クインテッセンス出版株式会社)